新任マネージャーのためのビジネススクール

新しくマネージャーになった方、マネージャーを目指している方、一緒にビジネスを学んでいきましょう

自分自身を差別化プロデュース『30歳からの成長戦略』

 

[新装版]30歳からの成長戦略

[新装版]30歳からの成長戦略

 

 

今日はこの本です

あなたは今おいくつでしょうか?年齢に見合った能力が身に付いていると実感できているでしょうか?闇雲にスキルアップセミナーや資格獲得に励んでいないでしょうか?

この本は「30歳になったが自分の強みが分からない。今後どうしていこう、、、」と悩んでいる方にお勧めです

現代はモノに溢れています。モノを作れば売れていた時代から、価値を提供しないと売れないという時代に変わりました。そこそこのモノがそこそこの価格で買える。値下げ競争では大企業には勝てません。ヒト(ここでは仕事人)も同じことになっています

ロジカルシンキングファイナンス、ストラテジーなど「ビジネススキル」に関する本やセミナーは数多あり、それができないと仕事にならないと脅されます。間違ってはいないのですが、過去からある知識は陳腐化していきます。できていないからと言って、それをマスターするために膨大な時間をかけたとしても待っているのは「並」のビジネスパーソンです

ではどうすればいいか?最低限のビジネススキルを持ち、かつ社会にイノベーションを起こす可能性のあるスキルを持った人(この本では「実力派天邪鬼」)になれば良いのです

ビジネスパーソンマトリックス
ビジネススキル無し×イノベーション無し=普通のビジネスパーソン
ビジネススキル有り×イノベーション無し=勉強家ビジネスパーソン
ビジネススキル無し×イノベーション有り=変わり者
ビジネススキル有り×イノベーション有り=実力派天邪鬼

イノベーションはまだ社会に一般化されていないものから起こります。「今は人気が無い」×「自分が好きになれる」ものを選んでとことん突き詰めることで実力派天邪鬼に近づけます

この本ではイノベーションの見つけ方は書かれていません

・最低限のビジネススキルをどう効率よく身に着けるか
・自分がひとつのビジネスを担う際にどういうスタンスで臨むべきか

についてがメインになっています

①ビジネススキルの効率的習得方法

Ⅰ.アウトプット志向学習法

最低限必要なビジネススキルについては、各スキルに関する名著を1冊ずつ読み(斜め読みで可。どこに何が書かれているか後から振り替えれれば良い)、あとは実践で使う際に戻ってきて使いながら(アウトプットしながら)習得するという方法です

<最低限必要なビジネススキル>
ロジカルシンキング
・インベストメント
ファイナンス
マーケティング
・コーポレートストラテジー

本をたくさん読む勉強家はいますが、実践で使えるかは別の問題です。じっくり読んだとしても本に書いてあることを全て使えるとは限りません。「読めと言われたからとりあえず読んだ」本の知識ならなおさらです

「アウトプットの機会が無い」という方についても
・自分で手をあげて取りに行く
・任された仕事に+αをする
・他の人の仕事を手伝う
・自分で課題を見つけて勝手にやる
など、いくらでもチャンスはあります


Ⅱ.アウトプット志向学習法時のポイント

アウトプット志向学習法をする際のポイントです。1つ1つは当たり前のことですが、つい忘れがちになってしまうので常に意識をするようにしましょう

・全体→部分へ(目的→タスクへ)
・過去の実績は捨てゼロベースで考える
・サンクコストにこだわらない
・相手の目線に立ってものごとを考える、表現する
・批判では無く対策を出す(できていないことでぇなく、できていることに目を向ける)


Ⅲ.時間の管理

時間の効率的な使い方はスケジュールの管理からです

・2週間先までイメージをして1日のタスクに落とし込み、1日に何度も見返す
・15分の隙間時間を無駄にしない
・寝る前に題材となる情報をインプットしておく
・集中と弛緩のバランスを取る

といったことが重要になってきます


②ビジネスに向き合うスタンス

Ⅰ.論理思考と全体思考の融合

一般的にビジネスでは論理思考(ロジカルシンキング)で物事を組み立てます。しかし論理思考は以下の弱点があります

・面白くない答えになる
・人の感情を動かせない
・現実的じゃない答えになる

論理は合理でもあり、全ての人が合理的に物事を判断した場合、同じ答えに行きつくことになります。面白みもなく、ワクワクすることもないため人の感情を動かせないこともあります。また人は全ての情報を持って完全に合理的に動くわけではありません。合理的に見れば正しい回答が、実際の人間の行動にとっては非現実的な答えになってしまうこともあります

そこで「全体思考法」です。カリスマ経営者が圧倒的な現場感を持ち、事業や組織の全体から直観的に物事を判断する考え方です。この本では「説明ができないため再現性が無い」と説明されていますが、私は「システム思考」にヒントがあると思っています

事業・組織で起こっていることを一つの大きなシステムと捉えて、各事象の関係性を図解する方法です。論理思考と違い、必ずしもMECEにはならないものの、ある部分を動かすとどこに影響が出るのかが俯瞰的に分かります


Ⅱ.不変の原理・原則を学ぶ

哲学、心理学、宗教、歴史などリベラルアーツを学ぶのもビジネスを運営するには大事です。これらには長い年月、変わらない原理・原則があります。もちろんこれらを学ぶのは簡単ではありません。斜め読みやマンガでの解説本でも良いので触れていくのが良いでしょう

※この本はここで若干の矛盾を感じます。一般的なビジネススキルはそれだけで差別化ができないため最低限を学ぶという内容がありましたが、リベラルアーツを学ぶとなると相当な時間がかかる上に差別化が図れるのか?というのは疑問が残ります


Ⅲ.欲と無欲の考え方

欲は物事を動かすドライバーになります。しかし自分に対する欲は他者との軋轢を生みます。ここで大事になるのは「自身に対しては無欲、他者の幸せを強く願う欲を持つ」という考え方です

利他的遺伝子は人間だけに備わっており、それがあったから人間は氷河期も他者と協力して乗り切れたと言われています。他者に対する貢献意欲が結果的に自身の成功の近道となります

時間、金、人脈は作ろうと思って作れるものではありません。相手への貢献をもって自然についてくるものと考えた方がいいでしょう



いかがでしたでしょうか。あなたは「実力派天邪鬼」になれますか?

自分の時間を生きるために『99%の会社はいらない』

 

99%の会社はいらない (ベスト新書)

99%の会社はいらない (ベスト新書)

  • 作者:堀江 貴文
  • 発売日: 2016/07/09
  • メディア: 新書
 

 今日はこの本です

ホリエモンこと堀江貴文氏の著書です

端的に言うと会社に所属して辛い人生を送るのではなく、自分の面白いことでお金を稼ぐと良いという考え方です

会社に所属する→他人の時間で働く(労働)→辛い
自分で事業をする→自分の時間を生きる→楽しい


①チャレンジをすること

日本の会社は今後年功序列で給与が上がるということはありません。芸人の厚切りジェイソン氏も日本フリークで日本の大学に通いましたが就職先として選んだのはアメリカ。今はIT企業の役員をしているそうです。アメリカは日本の初任給の3~4倍貰えるそうです。新卒入社の場合は実力に関係なく一律支給なのでなおさらやってられないというのが本音だったのでしょう

会社は保険と同じであると著者は言います。100%のリスクヘッジはできないものの所属していると何となく安心ができる。ただ保険と同じで成果の全てが自分に戻ってくることはなく、会社の取り分(会社の利益)が差し引かれたものが個人の収入になるわけです

社長は特別な能力があるわけではなく一部の天才か、もしくは大半はバカだと語られています。バカとは表現は良くないものの、失敗のことを考えずに向こう見ずで行動ができるから成功者となるということなのだと思います。それだけ行動に移せる人が少ないということです

できるかどうかはやってみなければ分からないし、失敗しても大きな痛手は無く何度も挑戦できる。むしろ打率は低くても打席に多く立てば成功する数は増え、人生の成功率は上がります

他人のマネは格好悪いという人がいますが、大きく成功をする人は2番手以降であることも多いです。IT企業の日本プロ野球参入表明は最初がライブドアでした(ファーストペンギン)。その後、楽天ソフトバンクDeNAが続いてプロ野球の文化は大きく変わりました

著者は「マイナー×高収入」を目指せと言っています。多くの人はメジャー×高収入(プロスポーツ選手、芸能人など)を目指してしまっており、成功確率が低い。マイナーでも1万人に1人が自分のファンになってくれるなら世界に70万人(70億人の1万分の1)が自分にお金を出してくれる可能性があるということです

今はマイナーな自分の好きなものが将来ビッグビジネスになるかもしれません。ドローンは2025年までに10兆円市場、10万人の雇用を生むと言われています


②お金をケチらないこと(自分に投資をすること)

時間は有限です。人生100年時代とは言うものの、元気に活動できる時間は思いのほか多くはありません。だとするとお金を払って機械化や自動化をすることで自分の時間に余裕ができるなら積極的に投資をし、自分は価値のあることに時間を使えるようにするというのが著者の考えです(タクシーで移動すればその時間でニュースを見たり、メールの返信ができる)

芸術や本の執筆でさえ自分一人で完遂する必要はなく、共同でやることで価値の高いものを多く世の中に出せるのであればその方が良いのです

余談ですが、会社で無駄なこと(紙での手続き、押印フローなど)が無くならないのは、自動化してしまうことで自分の仕事が奪われると思っている人がいるためとも言います。全てがそうでは無いにしても少しはありそうです


いかがでしたでしょうか?

当然企業は簡単なものではありませんし、何かを得るために何かを捨てる必要もあるでしょう。それでも自分の人生の目的のために何をすべきかは、限られた人生で考えていく必要があります

不確かな世の中だからこそ『キャリア・コンサルティング』

 

キャリア・コンサルティング
 

 今日はこの本です

同書は2002年に出版されています。「キャリアコンサルタント」は2016年より国家資格となっています。民間資格が国家資格になったということは、国は以前よりキャリコンサルタントコンサルティング)の重要性は上がっていると捉えているものと思われます。終身雇用が崩壊し、リーマンショックやコロナショックのように1つの会社にい続けられる保証はもはやどこにもありません。自身や従業員の生活を守るためにも「キャリア」について深めていいく必要があります

キャリアコンサルティングを行うシーンは大きく2つです

・ビジネスとしてのキャリアコンサルティング
人材紹介、人材派遣など求職者を企業に斡旋することで対価をもらう立場としてのコンサルティング

・非ビジネスとしてのキャリアコンサルティング
大学のキャリアセンター、ハローワーク、企業内キャリア支援組織など非営利として求職者を支援するコンサルティング

いずれの場合でも求職者に対しての行動は大きく変わりません

①キャリアコンサルティングの流れ(5ステップ・ヘルピング/7ステップ・コンサルティング

キャリアコンサルティングの流れは以下のようになります。非ビジネスの場合には5ステップ・ヘルピング、ビジネスの場合には7ステップ・コンサルティングが使われます

Ⅰ.関係構築
求職者の言動を受容・共感し、信頼関係を構築します。求職者の中には自身のことを上手く語れなかったり、他責になったりと、時間や忍耐が必要な場合もあります

Ⅱ.アセスメント
求職者の発言を深掘りし、根っこを理解するステップです(プロービングということもあります)。発言だけでなく表情も含めて観察をし、話に矛盾点は無いか、不自然な点は無いかも感じる必要があります

Ⅲ.目標設定
求職者と今回の求職活動のゴールをすり合わせます。多くは就職・転職をゴールにしてしまいがちですが、その求職者の人生の目的から逆算して今回の仕事選びについて考えてもらうことが重要です

Ⅳ.介入(7ステップでは右記2つに分解される。情報提供/意思決定支援)
Ⅰ~Ⅲはひたすら求職者の発言を聞くフェーズでした。このフェーズではコンサルタントとして求職者に対して意見をします。求職者の考えている就職が「できる×やりたい」であれば問題がありませんが、乖離している場合には意思決定に必要な情報を提供し、方向性を修正していくことになります(サポーティングということもあります)

Ⅴ.フォロー(7ステップでは右記2つに分解される。アクションフォロー/定着フォロー)
就職活動を成功させるためのアドバイス(服装、表情、話し方、話す内容、その他就職活動に必要な情報提供)を行います。またビジネスでのキャリアコンサルティングの場合には早期退職者は返金対象になるため、入社後の定着についても力を入れる必要があります


②キャリアコンサルティングの手法

キャリアコンサルティングの手法には「言語コミュニケーション」「非言語コミュニケーション」があります

Ⅰ.非言語コミュニケーション
視線、姿勢、うなずきなど「あなたの話をちゃんと聴いている」というのを言葉を使わずに示します。また座る位置や距離にも気を配り、求職者が本音を話せる環境を整えます

Ⅱ.言語コミュニケーション(聴き取り技法)
相手の発言を明確化(発言があいまいな場合)したり、オウム返し・言い換え・要約したりすることで認識の齟齬を無くします。相手の発言の内容に合わせて感情反映(成功談には嬉しそうに、失敗談には悲しそうに反応をする)するのも信頼関係構築に繋がります

Ⅲ.言語コミュニケーション(実行技法)
質問(オープンクエッション、クローズクエッション)、チャレンジ(求職者の発言の矛盾や甘い考えに対する指摘)、情報提供などが当たります。高度なコミュニケーションと信頼関係が無いと、逆に関係性が壊れてしまいます。Ⅰ~Ⅱを通して信頼関係を構築した後に行いましょう


③キャリアコンサルティングの参考資料

キャリアについての様々な参考資料や理論があります。この記事では紹介に留めますが、少しずつ学んで行ってみてください

<理論>
・欲求階層説/A.H.マズロー
・キャリアステージ/ドナルド・スーパー
・セルフエフィカシー(自己効力感)/バンデューラ
・意思決定プロセス/ハリソン
キャリアアンカー/シャイン
・プランドハプンスタンス(計画的偶発性理論)/クランボルツ
・パーソナリティーと環境タイプ論/ホランド
・発達段階と過渡期/レビンソン
トランジション/ブリッジス

<参考書籍>
・働く人のためのキャリアデザイン/金井壽宏
・あなたのパラシュートは何色/リチャード・N・ボウルズ
・キャリアカウンセリング/木村周
・ライフキャリアカウンセリング/日本DBMライフキャリア研究所
・もっといい会社、もっといい人生/チャールズハンディ
・自己発見の瞬間/小笹芳央
・キャリアコンピテンシー/小杉俊哉


あなたの部下やあなた自身にキャリアへの迷いはありませんか?

一流を目指す人に『社長になれる人、なれない人』

 

社長になれる人、なれない人 (ベスト新書)

社長になれる人、なれない人 (ベスト新書)

  • 作者:小宮 一慶
  • 発売日: 2015/10/24
  • メディア: 新書
 

 
今日はこの本です

タイトルを見ると社長になる前提に見えますが「一流になるために」と置き換えても良いかと思います

まず「社長には社長の仕事がある」というのがポイントです

社長の仕事は
・事業の方向付けをする(戦略を立てる)
・資源の最適分配をする
・人を動かす
の3つがあります

会社によっては社長なのに部長の仕事を、部長なのに課長の仕事を、課長なのに平社員の仕事をしているケースがあります。これでは事業の飛躍はありません

また稲盛和夫氏は経営者の素養として「考え方、熱意、能力の3つがある。熱意や能力は0~100だが、考え方はー100~100である。どんなに熱意、能力があっても考え方がマイナスであれば社会に悪影響をもたらす」と言っています。この本では社長になるための54の金言と題して3つの要素に対する考えが述べられています

それでは3つの要素を見ていきましょう

①考え方

・素直に謙虚に学ぶ姿勢

社長は偉い、絶対的と勘違いしてしまうポジションですがあくまで一人の人間です。社長の考えが絶対的に正しいということはありません。だからこそ例え平社員の意見だとしても耳を傾け、衆知集めて意志決定をするという姿勢が大事になります

役職者に付く前も、先輩の意見をしっかり聞き、メモを取り、まずは真似をしてみる、というのが必要です。「守破離」という考え方があるように、まずは先人の知恵を守るということから始めるのが良いのでしょう

・失敗は自責で捉える

ビジョナリーカンパニー②(ジム・コリンズ著)にて「偉大になった会社の経営者は失敗をした際に鏡を見る、偉大になれなかった会社の経営者は窓の外を見る」という記述があります。事業をやる上で成功も失敗も当然あります。そのときに他人の責任(窓の外を見る)とするのではなく、自分の責任(鏡を見る)とすることが偉大な企業への第一歩であると言っています

7つの習慣(スティーブン・コビー著)でも「今の自分を選択しているのは自分である」「自分ではコントロールできないことに固執するのではなく(関心の輪)、自分がコントロールできることに注視をしなさい(影響の輪)」という内容があります。両書は同じことが言いたいのだと思います

この本では幾度も「論語老子を読みなさい」と出てきます。何世紀も前に書かれた「正しさ」を原理原則として理解して欲しいという思いがあります


②熱意

・努力、勉強をし続ける

この時代、新しいテクノロジーは日進月歩で生まれています。人は努力をしなくなった瞬間、その速さについていけなくなり周囲に追い抜かされてしまいます。「仕事や勉強よりも娯楽の方が面白い」という気持ちはもちろん分かりますが、「社長を目指すなら」という観点では捨てなければいけないものもあります。特に朝早く起きて勉強をするのが効率が良いとこの本では語られています

・自分への投資をする

自分で稼いだお金はどう使おうと自由です。しかし一流を目指すのであれば使い方も考えた方が良いと言うことです。一流のサービスを受けてみる、新しいテクノロジーを試して見る、時間効率化のためのツールを購入してみる、人にプレゼントを送ってみるなど、次に繋がるお金の使い方をしてみるのも良いかと思います


③能力

・鳥の目で俯瞰的に物事を見る

「鳥の目、虫の目、魚の目」という言葉があります。いずれも大事な視点ですが経営者は特に鳥の目が必要になります。部分的には良かったものが全体を見たときには綻びが出るというのは良くあることです。特に財務指標は見れるようになると良いでしょう。B/S、P/L、C/Fがどうなっているかによって経営の状態が分かります

・人に好かれる

人に好かれるのも能力です。自分が困っているときに助けて貰えるかは普段の行動にかかっています。誰にでも気持ちの良い挨拶をする、独りの人がいたら声をかけるなど、小さなことでもコツコツやっていくことで人間関係は作られて行きます。人は自分からは声をかけられない生き物です。だからこそ声をかけてもらえると嬉しいはずです


いかがでしたでしょうか?
「社長になるには」という本にも思えますが、どれも「経営者だから必要な素養」というわけでは無かったと思います。一流のビジネスマンになるためにもこれらを磨いていきましょう


部下マネジメントに役立つ『9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方』

 

 
今日はこの本です

タイトルの通り、ディズニーランド・ディズニーシーの従業員(キャスト)の9割はアルバイトで構成されています。その数は1万8千人だそうです。そのうち半数の9千人が1年で入れ替わるようなので新たなキャストの育成が常に必要になってきます

ディズニーには1.社員(アルバイト含む)、2.顧客、3.会社の信頼関係を構築する「3コンフィデンス」という言葉があります。この本では詳しくは説明されていませんが、1~3全ての人に対して誠実に対応をすることで信頼関係を築き、事業を促進していくということなのだと思います

この本の中では「3コンフィデンス」を成立させるために必要なのは「リーダーシップ」であると言っています。そして「リーダーシップ」は下記3要素で構成されていると書かれています

①ミッションの理解
②人への興味・指導
③行動力

それぞれについて見ていきましょう


①ミッションの理解

ミッションとは果たすべき役割のことです。日々の行動は何に繋がっているのかを示すものです。ディズニーでは「ゲスト(顧客)のハピネスを作る」がミッションです。キャストは「自分の行動がゲストのハピネスを作っているのか?」を判断軸にして業務を行っています。ゲストは心から楽しんでいるか?困っているゲストはいないか?などキャストはゲストのことをとにかく見ていると言います

ミッションが理解できたら次に来るのは行動指針です。ディズニーでは下記の優先順位で行動を行うようにしています

Ⅰ.安全性(ゲストに危険が及んでいないか)
Ⅱ.礼儀正しさ(笑顔を含めて、ゲストに礼儀を持って接しているか)
Ⅲ.ショー(ゲストを楽しませているか)
Ⅳ.効率(ゲストの待ち時間などを含めて無駄を省く努力をしているか)

これらのミッション及び行動指針をまずはトレーナーが理解をしなければいけません。その上で後輩・新人に対してトレーニングを行います。人を相手にしているサービスである以上、ときに予期せぬ事態も起こります。全ての事象において対応マニュアルは作ることは困難です。こういったミッションや行動指針をキャスト全員が理解をしていれば誤った行動になってしまうことは限りなく小さくなります


②人への興味・指導

多くの経営者が「人が最大の資産」と言います。それだけ人は大事です。人の興味の無い人はそもそもリーダーには向いていません。「興味を持て」と言われて持てるものでは無いと思うのでこの章では「興味」については詳しく言及しませんが、あなたは部下の成長を心から望み、その上で指導をしているかはご自身で考えてみてください。それでは指導方法についても見ていきましょう


Ⅰ.価値観を共有する

部下への指導において最初に行うべきはお互いの価値観を共有することです。部下が何に興味があり、どういうことをされると嬉しい(悲しい)のかを理解するとともに、あなた自身の人となりや評価軸などの価値観をまずはすり合わせましょう。それが無い中で部下を評価してしまうと「そんな話は聞いていない」と不信感を覚えられかねません


Ⅱ.ホスピタリティ/熱意を持って指導をする

ホスピタリティは相手への配慮です。部下はだいたいあなたよりも経験が乏しく、能力の低い人がほとんどです。いきなりあなたと同じレベルの仕事を求めても出来ないのが当たり前です。部下一人ひとりの能力や状態、特性に合わせて少し背伸びすれば出来る目標を設定するようにしましょう

部下はあなたのことを、あなたが思っている以上に見ています。自分に対してホスピタリティを発揮してくれているか、熱意を持って接してくれているかをです。部下を軽い存在として扱っている(と思われる)と部下はあなたに付いてきてくれません


Ⅲ.ミッション・行動指針・目的を伝える

行動の判断軸となるミッションや行動指針は最初に伝えるようにしましょう。そして業務においても「なぜこの業務が必要なのか」という目的も伝える必要があります。「水を汲んで来て」と「飲み水にするので水を汲んで来て」では自ずと行動が変わるのは分かると思います。リーダーの役割は事細かに業務を教えることではありません。自分で考えさせることで成長を促し、成果を出させることが役割なのです


Ⅳ.自分が模範となる

「あの人(あなた)は言っていることとやっていることが違う」と思われたら最悪のリーダーです。「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、 ほめてやらねば人は動かじ。」 という山本五十六の言葉があります(元日本海軍大将)。口で説明をして、あとは放置、とならないようにしましょう。部下はあなたの行動をマネします。部下が指導をする立場になったときに同じ指導の仕方をすると思いましょう


Ⅴ.部下の行動を良く見て、声をかける

部下は上司に見られているかどうかで行動を変えます。見られていないと思えば大事なことをサボる可能性もありますし、常に見てもらっていると感じることが出来れば、上司の厳しい言葉も受け止めて貰える可能性が高まります。逆に見てもらっていないと思われると、指導をした際に「見ていないくせに」と反発を招きます。「ちゃんと見ている」とアピールすることも必要になるでしょう

そして成果にのみ言及するのではなく、プロセスについてもフィードバックをしてあげると良いでしょう。成果主義になってしまうと悪い手法での達成を目指す人も出てきます

フィードバックをする際は部下の状態を見て方法を変えると良いでしょう。元気が無いときにはカウンセリング(話を聞くことに徹し、答えを急がない)、前向きなときにはコーチング(自身で答えを出せるように促す)のアプローチをするのが原則です


③行動力

リーダーも自ら行動することが求められます。誰かに任せるだけでなく、改善案が見つかったら即行動に移す。そういう姿を部下に見せることで部下の自主性を育てることにも繋がります

 

いかがでしたでしょうか?ひとつひとつを見てみると難易度の高いテクニックはあまり無かったのでは無いかと思います。あなたの部下がディズニーのキャストのように主体的に、楽しそうに、正しい行動をやってくれるのかどうかは、あなたのリーダーシップにかかっています

『仕事をしたつもり』を無くそう

 

仕事をしたつもり (星海社新書)

仕事をしたつもり (星海社新書)

 

 
今日はこの本です

時間だけ使って、中身・成果が出ないということを無くそうというテーマで書かれています。言われてしまうと当たり前なのですがなかなかできないのが人間です。1回読んで「明日から行動を見直そう」ではなく、定期的に見直すということをやっていった方が良いでしょう

①「量は多い方が良い」ではない

量は測りやすく、質は測りにくいものです。そのためどうしても量が多い方が表面的な評価はされやすくなります。しかしそこに落とし穴があります。量が多い方が評価されがちな事例を見てみましょう

Ⅰ.提案資料

クライアントに説明をする際に大量の資料を持っていく人がいますが、情報を与えれば与えるほど相手の注意力が散漫になり、本当に伝えたいことが耳に入らないということがあります。ずっと資料ばかり見て、プレゼンテーションをしているこちらを見てくれていないようであれば要注意です

そんなときに「資料はできるだけ少なく、できれば1枚で」というのは聞いたことがある人もいるかと思います。ただし「1枚」というのは「本来50ページの資料を1ページにまとめる」ということではありません。あくまでサマリーとなるものを1枚お渡しし、残りは求められた際に出せるように忍ばせておくということです。忍ばせておくのは資料・データはフォーマットを揃える必要はなく、ありもののままでOKです(加工の時間をゼロにする)

こうすることで常に顧客は自分を見てくれるようになり、プレゼンテーションが会話の場になります


Ⅱ.読書

「年間100冊ビジネス書を読みました!」は確かにすごいことです。充実感もあるでしょう。ただし数を追いかけるようになると質が疎かになるのが定石です。100冊読んだ人はその何%を語れるでしょうか?

本を読むことはインプットです。インプットは大事な行為ですが仕事で成果を出すのは全てアウトプットになります。読むことで満足をしてしまいアクションに移らない(移すことができない)のでは意味がありません

1冊でも良いので本の全てを理解し、実践(アウトプット)に移すことができればその方が成果には繋がりやすくなります。この本の中では、本の主張に対して、納得がいかなかったことを本にどんどん書き込みをし(ケンカ読法)をすると頭に入りやすい、と紹介をされています

私は本に書き込むのは抵抗があるので、本ブログのように要点をまとめて文字に書き起こすということをやっています。ビジネス書は1冊5万文字~10万文字くらいあるのを本ブログは2000~3000文字にまとめています。作成には読書時間とは別に1~2時間かかっていますが、ブログに書くことで著者の言いたいことを結晶化することができるので非常に頭に入りやすく、文字数も数%に圧縮してあるので読み返すのも楽です


Ⅲ.KPI

営業の方は売上数字の手間にKPI(Key Perfomance Indicator)を追っている人が多いと思います。架電数や訪問数がそれに当たります。KPIは過去の成功例から、「架電を50件すれば1件アポが取れる、アポが10件取れれば契約が1件取れる」という情報を元に目標数字から逆算して架電数のノルマが課されるというのが一般的です

ある意味正しい行為ではありますが、KPI信者になって部下をマネジメントしてしまうと、部下は「数をやることが目的」になります。「1日100件架電をしろと言われたので1回の架電を早く終わらせてすぐ次の架電をしよう」「1日2件訪問をしろと言われた。あの会社は買う気は無いけれど暇そうだから話は聞いてもらえるので行ってこよう」などです

KPIはその数字の量にだけに意味があるわけではなく、一定の質を伴った量をやることに意味があります。なぜそのKPIになったのか、設定された背景を理解して行動することが重要になります


②形だけ取り繕っても意味がない

商談時にヨコ文字やアルファベットの略称を使う人がいます。カッコ良く見えるのですがもし相手がその言葉を知らなければ、意味がありません。質問をしてくれれば説明をするチャンスが生まれますが日本人は「知らないことは恥」と捉える人は多く、そのままにされる可能性もあります。それ以降の説明が全て分からなくなり、商談が何の意味も成さないということにも成りかねません

ビジネスモデルも同じです。ビジネスモデルはあくまでハコであり、重要なのは中身(コンテンツ)と実行する人です。新しい成功モデルが知れ渡っても全ての企業が儲からないのはそこに気付いていないからです


名取洋之助というカメラマンがいました。第一次世界大戦後のドイツ・ミュンヘンでは街が火災で崩壊状態でした。その風景を撮影するカメラマンも多数おり、名取氏もその一人でした

多くのカメラマンが家事や事故、犯罪の瞬間を撮影していましたが、名取氏は焼け落ちた美術館を見る置いた芸術家を撮ったそうです。家事の辛さの本質は「大切なものを失う悲しみである」にあると考えたのでしょう。彼はウルシュタイン社というヨーロッパを代表する出版社に採用されました

しかし後日談として、名取氏の写真は彼の妻が撮影したと発覚します。それを知り、ウルシュタイン社は彼を解雇しようとしましたが、名取氏は「こんな写真は誰でも撮れる。あなた方が欲しいのは写真を撮る手が必要なのか?本質を見極める目が必要なのか?」と言ったそうです


③1人の要望を通すことで周囲への影響度を落とす可能性がある

あなたの部下に過剰なものを求めてくる人はいませんか?面倒なのでついついその人の主張を通して早く終わらせてしまおう、と思ってしまいがちです

しかしその主張を通してしまうと、その人は次もその主張が通ると確信をします。そして周囲の人は「自分もその主張が通せる」もしくは「あの人(あなた)はわがままな人に甘く、真面目な自分が損をしている」と考えるようになり、あなたに対する不信感が生まれます

周囲の人は面倒な部下に対してあなたがどう対処をするのかを見ています。そしてその対処の方法によってあなたを評価し、今後の行動を変えると思った方が良いでしょう。どちらを大切にすべきかは一目瞭然です

「面倒な部下しか分からないことがあるから強く言えない」というケースもあるでしょう。その場合の鉄則は「その人しか知らないことを剥がし、剥がし終わったら行動を改めるように強く求める」です

面倒な部下は自分に価値があるのであなたは強く言ってこないと慢心をしています。あなたは上司特権でその価値を奪ってしまえば良いのです。他の人でも出来るようになれば後は簡単です。行動を変えることを強く求め、変われないのであれば会社を去るように促す

残酷なようですが、それが組織のためであり、その面倒な部下のためにもなると思います


いかがでしたでしょうか?あなたは「仕事をしたつもり」になっていませんでしたか?一度自分の一日の行動を見直してみましょう

自分の価値を見つめなおす『下剋上転職』

 

下剋上転職

下剋上転職

  • 作者:安井元康
  • 発売日: 2015/07/24
  • メディア: 単行本
 

 
今日はこの本です

先日「転職しないで好きな仕事を手に入れよう」という話をした矢先で「転職しろというのか?」という疑問もあるかと思います

計画的偶発性を心に留めて『「好きな仕事」は会社を辞めずにやりなさい!』 - 新任マネージャーのためのビジネススクール


ただし、両書籍は全く違うことを言っているのではありません。自分の幸せを定義するのは自分であり、それに近づくための最良の選択をして欲しいという主張です

 転職をすることも、転職をしないことも一つの選択肢に過ぎません。この本では「転職をする場合には~」という視点で論じています

①「転職活動=転職」ではない

この本の主張の中で重要なメッセージの一つです。転職は「さぁ、転職をしよう(いつまでに転職をしよう)」と思い立ってやるものではなく、常に「自分の力が最も活かされる環境はどこか?」を模索し続けることが重要と言っています

外の環境に目を向けることで自分の本当の価値観に気付けたり、自分の市場価値を見つめ直すことができるようになります。「常に転職活動をしていて、良い機会に巡り合えたら転職をする」というのが良いのでしょう

②市場価値の高い人の条件

転職市場において市場価値の高い人の特徴は大きく下記3つです

Ⅰ.キャリアの中で主体的なストーリーを語れる

会社に所属している以上、人事異動は必ずしも思い通りにはなりません。ただその中でも自身のキャリアを構築するためにどういう行動をしてきたのかが語れることが重要です。それは転職をしたことがある人も無い人もです

Ⅱ.ポータブルスキルを持っている

過去所属していた組織でしか使えない専門的スキルでは無く、どんな会社、どんな業界、どんな職種だとしても汎用的に使えるスキルがあるか、それは他人と差別化が図れているかが重要になります

Ⅲ.再現性のある成果を残している

過去の成果が輝かしいものであれば当然アピールになりますが、再現性があるか否かが転職においては見られます。同じ業界・同じ職種への転職だとしても全く同じ仕事と言うことはありません。その成果が偶然ではなく、新しい環境でも出来るということを客観的に話せる必要があります

Ⅰ~Ⅲを語れるようになるには、日々の仕事に対して目的を持って取り組むことや、自ら高い目標を掲げて達成することを意識的にやっていくことが大事になります

③転職活動の情報集め

転職活動時に企業の情報を集める方法は以下のようなものがあります

・企業に直接コンタクトを取る
大手企業の役員などでなければSNSなど何かしらの形で接点を持つことはできる世の中です。ただ相手も暇ではありません。本当に転職をするかどうかは別としても、その企業に対する純粋な興味を提示しないと迷惑になってしまいます

・転職エージェントに聞く
興味がある求人を持っているエージェントであれば情報を提供してくれます。ただし転職エージェントにはプロとはほど遠い人もいます。全てを鵜呑みにするのではなく、複数の意見を聞くなど、自分の目で見極める必要があります

有価証券報告書やIRを見る
上場企業であれば従業員数や平均年収、組織図などの開示が義務付けられています。同業他社と比較することで何に力を入れているのか、大事にしていることは何かなどが分かるでしょう


いかがでしたでしょうか?

冒頭にも言いましたが「転職は自分の幸せを手に入れるための選択肢の一つ」であり、転職自体がゴールではありません。「この会社に入れれば良い」と考えるのではなく、「この会社で得た知見で何をするのか」まで考えて会社選びをして欲しいと思います

そして実際に選ぶ会社は「自分が株主だった際に投資をし続けたい会社か」という観点は忘れないようにしましょう。自分がお金を出してまでは応援したくないという会社にあなたは入りたいですか?